ヴー・ザン・タン:タノリガミ

 ヴー・ザン・タンは1946年ハノイ生まれ。劇作家であった父親の影響を受け独学で美術や音楽を学び、80年代〜90年代にかけ画家としてロシアに滞在。帰国後、空き缶や段ボールなど身近な廃材を利用した独自の作風を確立し、ドイモイ(開放政策)の始まりと共に一躍国際的な注目を集めました。風景画や人物像などアカデミックな具象絵画が主流を占める現在のベトナム美術界にあって、氏の仕事は全く特異な位置を占めているといえます。


 この度の展覧会では「巡礼者の鞄」と題されたシリーズより新作約30点を展示します。90年代後半に始められたこのシリーズは、タバコやお菓子の空き箱を切り抜き彩色して作った仮面や動物などのオブジェを木製のボックス内に固定したもので、ボックス自体もベトナムで少年たちがタバコや他の小物類を入れて街で売り歩く際に用いるショーケースをリサイクルしたものです。今回の日本初個展に際し日本の折り紙に思いを馳せたタンは、彼のイマジネーションの中に住まう架空の生き物や神話上の人物たちに表情豊かな形象を授け、「輪廻」や「再生」を意味する「Reincarnation」の言葉を添え作品としました。


 本展会期中には作家によるパフォーマンスや、タン氏のパートナーでありベトナム現代美術のエキスパートである美術評論家ナターリア・クレヴスカヤ女史によるレクチャー等も予定しています。


●  会 期: 2006年5月13日(土)〜6月11日(日)

●  オープニングレセプション:5月13日 PM5:00~

●  レクチャー&パフォーマンス:5月14日 PM2:00~

 

14日に開催されたヴー・ザン・タンによるピアノパフォーマンスの模様。

展示風景

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